「疲れが抜けにくい」「以前ほど気力が湧かない」といった変化を、年齢のせいだと見過ごしていないでしょうか。実はその背景には、男性ホルモンであるテストステロンの減少が潜んでいることも少なくありません。筋肉や骨格を支えるだけでなく、やる気や集中力、男性としての機能にまで幅広く影響するホルモンだからこそ、その減少は心身のあちこちに現れやすいのです。本記事では、当てはまりやすい症状や見極め方、背景にある要因、日常で取り入れやすい工夫、専門家に頼る際の判断材料まで、順を追って整理していきます。ご自身の体調と重ね合わせながら参考にし、気になる点があれば早めに専門医へ相談してみましょう。
テストステロンが低い男性に現れる症状と特徴

テストステロンが低下すると、身体・精神・性機能など複数の領域に変化が現れる可能性があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
筋肉量の減少・内臓脂肪の増加など身体面に最初に変化が現れる
テストステロンには、筋肉の合成を促し、内臓脂肪の蓄積を抑える働きがあるとされています。そのため分泌量が低下すると、以前と生活習慣を変えていなくても、体に締まりがなくなったと感じることがあります。特に、運動量を変えていないのに腕や脚が細くなった、お腹周りに脂肪がつきやすくなったといった変化は、身体面での代表的なサインの一つです。また、疲労が抜けにくくなる、ちょっとした運動でも息切れしやすくなるといった体力面の変化も見られることがあります。骨密度の低下に関わる可能性も指摘されており、将来的な骨の健康にも注意が必要です。
主な身体的変化としては、次のようなものが挙げられます。
- 筋肉量:運動習慣を変えても筋力が落ちやすい
- 内臓脂肪:お腹まわりに脂肪がつきやすくなる
- 疲労感:休息をとっても疲れが抜けにくい
- 骨密度:将来的な骨粗しょう症リスクに関わる
なお、これらの変化には個人差があり、必ずしもテストステロンの低下のみが原因とは限りません。気になる症状が続く場合は、医療機関での相談をおすすめします。
意欲低下・集中力の欠如・イライラが重なり精神面が不安定になる
テストステロンは、脳内のドーパミン放出などにも関与していると考えられており、意欲や集中力の維持にも関わっているとされています。そのため分泌量が低下すると、仕事や趣味に対する意欲が湧きにくくなったり、決断力が鈍ったと感じたりすることがあります。また、些細なことでイライラしやすくなる、理由のない不安感が続くといった感情面の変化が現れることもあります。
- 意欲:物事へのやる気が湧きにくくなる
- 集中力:仕事や作業に集中しづらくなる
- 情緒:些細なことでイライラしやすくなる
- 不安感:理由のない不安を感じやすくなる
これらの精神症状は、うつ病などほかの疾患でも見られる症状と重なる部分があるため、自己判断せず医師に相談することが大切です。
性欲の減退や朝立ちの消失が低下を示す最もわかりやすいサインとなる
テストステロンの低下が最も直接的に表れやすいのが、性機能に関する変化です。性欲(リビドー)の減退はその代表的なサインとされ、パートナーへの興味が薄れた、性的な刺激に対する反応が鈍くなったと感じる方もいます。また、勃起機能に関わる指標として、睡眠中に生理的に起こる「朝立ち(夜間睡眠時勃起現象)」の頻度も参考になるとされています。朝立ちの回数が減った、あるいはほとんど感じられなくなったという変化は、テストステロン低下の可能性を示すサインの一つと考えられています。
なお、勃起機能の変化には血管や神経の状態など、テストステロン以外の要因も関わるため、ED(勃起不全)の症状がある場合は泌尿器科などの受診を検討しましょう。
顔つきや体毛にも変化が出てうつ病と症状が似るため見落とされやすい
テストステロンの分泌量は、外見の印象にも関わっているといわれています。分泌量が低下すると、表情に活力が感じられにくくなったり、肌の潤いやハリが失われやすくなったりすることがあります。また、髭が伸びるスピードが遅くなった、体毛が以前より薄くなったと感じる方もいます。もっとも、こうした変化は医学的な診断基準に含まれるものではなく、あくまで参考的な指標である点には注意が必要です。
こうした精神面・外見面の変化は、うつ病など他の疾患の症状と類似する部分が多いため、心療内科などを受診しても原因が特定できず、実は男性ホルモンの低下が背景にあったというケースも報告されています。「なんとなく調子が悪い」という状態が長く続く場合は、男性ホルモンの状態を確認できる医療機関に相談してみるとよいでしょう。
テストステロンが低い男性のセルフチェックと受診の目安

テストステロンの低下が疑われる場合、問診票によるセルフチェックと血液検査の両方を組み合わせて確認することが一般的です。受診の目安を確認しておきましょう。
AMSスコアは症状の程度を把握する目安として活用できる
男性ホルモンの低下による症状の程度を確認する方法の一つに、「AMSスコア(Aging Males’ Symptoms scale)」と呼ばれる国際的に用いられている問診票があります。身体面・精神面・性機能面にわたる複数の項目について、症状の有無や程度を自己評価する形式です。AMSスコアは17項目を5段階で評価し、その合計点から症状の程度を把握するものです。ただし、この種の質問票は診断のためのスクリーニング用途には推奨されておらず、あくまで症状の程度を自分で把握したり、治療効果を確認したりするための目安とされています。厳密な診断は血液検査と医師の診察によって行われるため、気になる症状が続く場合は医療機関に相談しましょう。
- 身体症状:疲労感、筋力低下、発汗など
- 精神症状:意欲低下、集中力低下、不安感など
- 性機能症状:性欲減退、勃起力の低下など
あくまでセルフチェックは目安であり、確定診断には血液検査が必要です。気になる症状が複数当てはまる場合は、自己判断せず専門の医療機関に相談しましょう。
※1 加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)診療の手引き2022(日本泌尿器科学会・日本Men’s Health医学会)
https://www.urol.or.jp/lib/files/other/guideline/44_loh.pdf
遊離テストステロン7.5pg/mL未満が診断基準の目安となる
男性ホルモンの状態を客観的に確認するためには、血液検査による「遊離テストステロン(フリーテストステロン)」値の測定が用いられます。日本泌尿器科学会と日本Men’s Health医学会による診療の手引き(2022年版)では、遊離テストステロン値が7.5pg/mL未満、または血清(総)テストステロン値が250ng/dL未満であることを、LOH症候群の診断基準の目安としています。なお、旧版(2007年版)では遊離テストステロン値8.5pg/mL未満を低下、8.5〜11.8pg/mLを境界域とする基準が用いられていました。
- 総テストステロン:250ng/dL未満が診断基準の目安
- 遊離テストステロン:7.5pg/mL未満が診断基準の目安(測定方法にかかわらず)
これらの数値はあくまで診断の目安であり、症状の有無や程度と合わせて総合的に判断されるため、数値だけで自己判断せず、医師の診察を受けることが重要です。
※2 加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)診療の手引き2022(日本泌尿器科学会・日本Men’s Health医学会)
https://www.urol.or.jp/lib/files/other/guideline/44_loh.pdf
泌尿器科・メンズクリニックへ午前中に受診すると正確な検査が受けられる
テストステロンの血中濃度は、一日の中でも変動があり、一般的に午前中に高く、午後にかけて低下する傾向があるとされています。そのため、血液検査を受ける際は、午前中に採血を行うことが望ましいとされています。検査を受けられる診療科としては、泌尿器科のほか、男性更年期外来やメンズヘルス外来を掲げるクリニックなどが挙げられます。一般的な健康診断の項目には含まれないことが多いため、気になる症状がある場合は、あらかじめ検査の可否を確認したうえで受診するとよいでしょう。
検査では、遊離テストステロン値のほか、症状の原因となりうる他の疾患を除外するための血液検査(肝機能、血糖値、脂質など)が併せて行われることもあります。検査結果や症状を踏まえ、医師が総合的に診断を行います。
※3 加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)診療の手引き2022(日本泌尿器科学会・日本Men’s Health医学会)
https://www.urol.or.jp/lib/files/other/guideline/44_loh.pdf
テストステロンが低い男性に共通する主な原因

テストステロンの低下には、加齢という避けられない要因のほか、生活習慣やストレスなど複数の要因が重なって関わっていると考えられています。
加齢により20〜30代をピークに毎年少しずつ分泌量が落ちていく
テストステロンの分泌量は、一般的に20〜30歳頃にピークを迎え、その後は30歳以降、年に約0.4〜1.0%ずつ緩やかに低下していくとされています。この低下は自然な生理現象ですが、低下の程度やスピードには個人差があり、必ずしも年齢だけで一律に決まるものではありません。中高年になってもホルモン値が比較的保たれている方もいれば、比較的若い年代から低下が目立つ方もいます。低下のカーブが急激であったり、基準値を大きく下回ったりする場合には、LOH症候群として医療的な対応が検討されることがあります。加齢による低下そのものを完全に防ぐことは難しいものの、生活習慣を整えることで低下のスピードを緩やかにできる可能性があるとされています。
※4 男性の性腺機能低下症(LOH症候群)|健康長寿ネット(公益財団法人長寿科学振興財団)
https://www.tyojyu.or.jp/net/topics/tokushu/koreisha-hinyokishikkan/LOHshokogun.html
慢性的なストレスがコルチゾールを増やしテストステロンの生成を妨げる
加齢以外の要因として指摘されているのが、精神的なストレスです。強いストレスを受けると、体内では「コルチゾール」と呼ばれるストレスホルモンの分泌が高まります。コルチゾールにはテストステロンの生成を抑制する働きがあるとされており、仕事や人間関係などで慢性的なストレスを抱えている状態が続くと、年齢に関わらずテストステロン値が低下しやすくなる可能性があります。
- 急性ストレス:一時的なホルモンバランスの乱れ
- 慢性ストレス:持続的な生成抑制につながる可能性
- 環境要因:職場や家庭など複数要因が重なりやすい
ストレスの感じ方には個人差が大きいため、自分なりのストレス発散方法を見つけることも、対策の一つとして重要です。
睡眠不足・肥満・運動不足・過度な飲酒が重なると低下が一気に進む
テストステロンの多くは、睡眠中、特に深い眠りの時間帯に生成されるといわれています。そのため、慢性的な睡眠不足が続くと、ホルモンを生成する時間が十分に確保できず、分泌量の低下につながる可能性があります。また、肥満や運動不足は代謝機能の低下を招き、ホルモンバランスを乱す一因となることがあります。加えて、過度なアルコール摂取もテストステロンの生成に影響を与える可能性が指摘されています。これらの要因は単独よりも複数が重なることで、より低下を進めやすくすると考えられています。
- 睡眠不足:ホルモン生成の時間が不足しやすい
- 肥満:代謝機能の低下につながりやすい
- 運動不足:筋肉刺激の減少による分泌低下
- 過度な飲酒:ホルモン生成への悪影響が指摘される
生活習慣の見直しは、テストステロン低下の予防や改善に向けた第一歩となります。
テストステロンが低い状態を放置した場合に起こるリスク

テストステロンの低下を自覚しながら対策を取らずにいると、心身の不調が慢性化したり、他の疾患のリスクが高まったりする可能性があります。
LOH症候群(男性更年期障害)に移行すると症状が慢性化しやすい
テストステロンの低下による心身の不調が長期間続き、日常生活に支障をきたすようになると、「LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)」と診断されることがあります。女性の更年期障害が閉経を機に比較的急激に現れるのに対し、男性の場合は症状が緩やかに進行するため、本人が気づかないまま不調が慢性化しているケースも少なくないとされています。症状が長引くほど、仕事や日常生活への影響も大きくなりやすいため、早期の対策が望まれます。「年のせい」と自己判断して放置するのではなく、心身の変化に早めに気づき、適切なタイミングで医療機関に相談する姿勢が重要です。
※5 手引き改訂で診断基準に変化、テストステロン補充療法/日本メンズヘルス医学会|ケアネット
https://www.carenet.com/news/general/carenet/55196
糖尿病・骨粗しょう症・心血管疾患など全身の生活習慣病リスクが高まる
テストステロンの低下は、性機能や気分の変化だけでなく、全身の健康にも関わる可能性が指摘されています。海外の研究では、テストステロン値の低下と、糖尿病や骨密度の低下(骨粗しょう症)、心血管疾患などの生活習慣病との関連が報告されています。もっとも、これらの関連については研究段階の知見も多く、テストステロンの低下がこれらの疾患の直接的な原因であると断定されているわけではありません。生活習慣病の予防という観点からも、テストステロンの状態を含めた総合的な健康管理を心がけることが大切です。
※6 男性の性腺機能低下症(LOH症候群)|健康長寿ネット(公益財団法人長寿科学振興財団)
https://www.tyojyu.or.jp/net/topics/tokushu/koreisha-hinyokishikkan/LOHshokogun.html
テストステロンが低い男性が実践すべき生活習慣の改善策

テストステロンの低下は、日々の生活習慣を見直すことで、分泌を促す方向に働きかけられる可能性があるとされています。今日から取り組める対策を紹介します。
タンパク質・亜鉛・ビタミンDを含む食べ物を毎日の食事に取り入れる
食事はホルモン生成の材料を補う基本となります。テストステロンの生成には、良質なタンパク質が欠かせないとされており、肉類、魚介類、卵、大豆製品などをバランスよく摂取することが望ましいとされています。また、亜鉛はテストステロンの生成に関わる重要なミネラルとされ、牡蠣やレバー、ナッツ類などに多く含まれています。さらに、ビタミンDも男性ホルモンとの関連が指摘されており、魚類やきのこ類、適度な日光浴などから補うことができます。
- タンパク質:肉類・魚介類・卵・大豆製品
- 亜鉛:牡蠣・レバー・ナッツ類
- ビタミンD:魚類・きのこ類・適度な日光浴
- 野菜・果物:抗酸化作用のあるビタミン類
食事の効果には個人差があり、極端な偏食や過剰摂取はかえって健康を損なう可能性があるため、バランスの取れた食生活を心がけましょう。
週2〜3回の筋力トレーニングがテストステロン分泌を後押しする可能性がある
運動、特に筋肉に負荷をかける筋力トレーニングは、テストステロンの分泌を後押しする可能性が研究で報告されています。スクワットや腕立て伏せなど、大きな筋肉を使う種目を取り入れることで、筋肉への刺激が分泌を後押しする可能性があります。一般的な目安として、週に2〜3回程度、心地よい疲労感を感じる範囲でのトレーニングが推奨されることが多く、それ以外の日にはウォーキングなどの有酸素運動を組み合わせるとよいとされています。
なお、過度な運動はかえって身体的ストレスとなり、逆にホルモンバランスを乱す可能性があるとの指摘もあります。無理のない範囲で、継続的に取り組むことが大切です。
毎日7時間以上の睡眠確保とストレスの解消でホルモン生成環境を整える
前述の通り、テストステロンの多くは睡眠中に生成されるとされています。そのため、一般的な目安として、7時間程度の睡眠時間を確保することが望ましいとされています。就寝前のスマートフォン操作を控える、入浴で身体を温めるなど、深い眠りを得やすい環境を整えることも効果的とされています。
また、ストレスを溜め込まない工夫も重要です。趣味の時間を持つ、信頼できる人と話す機会を作るなど、自分なりのリフレッシュ方法を見つけることが、ホルモンバランスを整える一助になると考えられています。
- 睡眠:7時間程度を目安に確保する
- 入浴:就寝前に身体を温めてリラックスする
- デジタル:就寝前のスマホ利用を控える
- ストレス発散:趣味や会話でリフレッシュする
生活習慣の改善を続けても症状の改善が見られない場合は、医療機関への相談を検討しましょう。
テストステロンが低い男性の医療機関での治療|補充療法の選択肢

生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られない場合、医療機関ではテストステロン補充療法などの治療が選択肢として検討されることがあります。
症状と検査結果を総合してテストステロン補充療法が検討される
診療の手引きでは、テストステロン値は補充療法(TRT)の適応を判断する必須の条件とはされておらず、LOH症状や徴候を中心に総合的に適応が判断されます。そのため、検査値が基準の目安を上回っていても、症状によっては治療の選択肢として検討される場合があります。ただし、テストステロン補充療法は自由診療として行われることが多く、医薬品の添付文書上の効能・効果は「男子性腺機能不全」など特定の疾患に限られており、LOH症候群そのものへの使用は適応外使用にあたる場合がある点には注意が必要です。治療を検討する際は、費用や適応の範囲について、事前に医師から十分な説明を受けることが大切です。効果の現れ方や実感するまでの期間には個人差があり、治療を始めたからといって、すべての症状がすぐに改善するとは限らない点も理解しておきましょう。
※7 手引き改訂で診断基準に変化、テストステロン補充療法/日本メンズヘルス医学会|ケアネット
https://www.carenet.com/news/general/carenet/55196
※8 エナルモンデポー筋注 医療用医薬品添付文書|PMDA
https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2461400A1079_1_04/2461400A1079_1_04?view=body&lang=ja
筋肉注射・塗布薬それぞれの効果・費用・通院頻度の違いを把握しておく
テストステロン補充療法には、主に注射剤と外用薬(塗布薬)の2つの方法があります。注射剤は、製剤によって2〜4週間に1回程度の間隔で医療機関に通院し、筋肉内に投与する方法です。血中濃度は投与後およそ1週間で最も高くなり、その後低下していくため、効果の実感や通院の頻度も製剤や個人によって変わります。一方、外用薬(ゲル剤など)は、自宅で毎日皮膚に塗布するタイプで、通院回数を抑えられる一方、家族など周囲への付着に注意が必要とされています。
- 注射剤:数週間に1回程度の通院が目安
- 外用薬:自宅で毎日使用、家族への付着に注意
- 費用:自由診療のため医療機関により異なる
- 効果実感:個人差があり、継続的な経過観察が必要
いずれの方法も、効果や副作用の現れ方には個人差があるため、医師と相談しながら自分に合った治療法を選ぶことが重要です。
※9 エナルモンデポー筋注 医療用医薬品添付文書|PMDA
https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2461400A1079_1_04/2461400A1079_1_04?view=body&lang=ja
補充療法を受ける前に前立腺がんリスクの確認検査を必ず行う必要がある
テストステロン補充療法は、すべての方が受けられる治療ではありません。医薬品の添付文書では、前立腺がんなどアンドロゲン依存性の悪性腫瘍がある方、またはその疑いがある方への投与は禁忌とされています。そのため、治療を開始する前には、PSA(前立腺特異抗原)検査などによって前立腺がんのリスクを確認することが必須とされています。治療開始後も、定期的な血液検査によって、ホルモン値や副作用の有無を確認しながら進めていくことが一般的です。気になる症状がある場合は、自己判断で市販のサプリメントなどに頼らず、まずは医師の診察を受けることをおすすめします。
※10 エナルモンデポー筋注 医療用医薬品添付文書|PMDA
https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2461400A1079_1_04/2461400A1079_1_04?view=body&lang=ja
まとめ|テストステロンが低い男性は放置せず早めに対策を取ろう

テストステロンの低下は、筋肉量の減少や内臓脂肪の増加といった身体的な変化から、意欲の低下やイライラといった精神面の不調、性欲の減退や朝立ちの消失といった性機能への影響まで、幅広い形で現れる可能性があります。加齢は避けられない要因である一方、ストレスや睡眠不足、運動不足といった生活習慣も大きく関わっているため、まずは食事や運動、睡眠といった日常生活の見直しから始めることが対策の第一歩となります。それでも症状の改善が見られない場合は、AMSスコアなどによるセルフチェックを参考にしながら、泌尿器科やメンズクリニックといった専門の医療機関に相談してみましょう。血液検査によって遊離テストステロン値を確認し、必要に応じてテストステロン補充療法などの治療を検討することもできます。症状の現れ方や治療の効果には個人差があり、治療には副作用やリスクも伴うため、自己判断で対処しようとせず、医師の診断のもとで自分に合った対策を見つけていくことが大切です。不調を「年齢のせい」と片付けずに向き合うことが、活力ある毎日を取り戻すための第一歩になるはずです。














